第17講
視線誘導と第一印象
見える人は、Webページを必ずしも上から一字一句読むわけではありません。目立つものを手がかりに、画面全体から意味を拾います。
視線誘導とは何か
視線誘導とは、見える人の目が自然に動く道筋を設計することです。大きな見出し、余白で囲まれたまとまり、目立つボタン、画像、色の強い部分などが、目の動きを作ります。
視覚サンプル:見出し、説明文、ボタンへ進む構造
視覚障害のある方の外出を支える
短い説明文が続き、何のページかを伝えます。
サービス
研修
お知らせ
この例では、最初に大きな見出し、その次に説明文、その次にボタン、その次に3つのカードが見えるように作っています。
第一印象は数秒で作られる
見える人は、ページを開いた直後に、整理されているか、信頼できそうか、古そうか、素人っぽいか、目的が分かりやすいかを感じ取ります。この第一印象は、文章を読む前に発生します。
第一印象を左右する要素は、主に次の通りです。
- 上部に何が大きく表示されているか。
- 余白が整っているか。
- 色数が多すぎないか。
- 見出し、本文、ボタンの関係が明確か。
- 画像やカードが雑に置かれていないか。
視線誘導が弱い画面
視線誘導が弱い画面では、すべての要素が同じような強さで置かれています。見える人は、何から見ればよいか判断しにくくなります。
典型例大きな見出しがない。ボタンが複数ありすぎる。補足情報の色が強い。余白が足りず、すべてが同じまとまりに見える。
確認依頼の言い方
視線誘導を確認するときは、次のように聞きます。
- ページを開いた瞬間、最初に目に入るものは何ですか。
- 次に自然に目が行く場所はどこですか。
- 一番押してほしいボタンは、自然に目立っていますか。
- 補足情報が主役より目立っていませんか。
- 上から下へ、理解しやすい順番に見えますか。
講義のまとめ
スクリーンリーダーは順序を伝えますが、視線誘導は目立ち方と配置で伝わります。両方を合わせて確認することで、読み上げ利用者にも晴眼者にも分かりやすい画面に近づきます。